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入院なう その9 [入院なう]

今日もMRIの検査をした。3回目だが、今までのと違う部屋だった。前2回は新館だったので新しい機械だったらしい。今回のは音がさらに強烈だ。今までのガガガガというコンクリートを砕く機械のような音だけでなく、昔の安いSF映画に出てくる光線銃に使われていたようなビーッという音がほぼ絶え間なく続いた。音楽は上品なピアノの曲なので、かすかにしか聞こえない。ここはハードロックだろうなどとツッコミを入れながら検査を受けた。

看護師さんの話では、音楽は技師さんの好みなのだそうだ。みんな優しい心の持ち主なんだろうな。

左椎骨動脈解離によって血栓ができる理由を回診に来たお医者さんが教えてくれた。血管の内壁はヨーロッパの街にある石畳のようになっていて、それで血管内に血栓ができるのを防いでいるそうだ。解離によって内壁が壊れると、そこに血栓が出来て血管内を流れていきどこかで詰まり、前々夜のようなしびれの原因になるらしい。

この説明をしてくれたのは、その時に当直医だった先生で、しきりにMRIでは異常がなかったのにと首をかしげていた。ひょっとするとあれは夢?……だったら退院だったのに。トホホ。
            
今日も点滴中。しかし、昨夜からひとりでトイレに行く許可が出ました。トイレの度にナースコールするのは、なんか申し訳なくて。トイレと言えば、今日初めてトイレのルールを教えられたら。中からカギはかけない。そのかわりドアの表示を「使用中」にしておく。もっと早く教えて欲しかったなあ。
             つづく

入院なう その8 [入院なう]

MRIについて書きます。
MRIとは、magnetic resonance imagingの略です。核磁気共鳴画像法と訳すそうです。原理は難しくてよくわかりません。磁気の力で人体を画像化する機械ということでどうでしょう。

MRIを受診するときは、携帯品をチェックされます。特に金属類はすべて外すように指示されます。ペンダントやピアスなどの装身具はもちろん、メガネやピップエレキバンもダメです。ポケットの中身をすべて出すように言われ、入れ歯も外さなければなりません。すべて画像の乱れや機器の故障につながるそうです。女性は化粧品の一部に金属を含むものがあるため、化粧も落とさなければならないそうです。

それから、閉所恐怖症かもアンケートで問われます。頭の位置をがっちり固められて、アメフトのヘルメットを思わせる柵状の枠を仰向けになった顔の上から被せられ、あまつさえ狭いトンネルのような機械の中にスライドして入るのですから、確かに狭い場所が苦手な人にはきついでしょうね。

経験した方はご存知だと思うのですが、もっとイヤなのは音です。「工場現場のような」と技師の方が形容なさるように、ガガガ、とかあるいはピーとか様々な機械音の連続です。それが約10分間続きます。今回2つの病院でMRIを体験しましたが、この機械音も新型旧型で差があるようですね。音が大きな、たぶん旧型の方はザ・カーペンターズのインストゥルメンタルが流れていました。

私は中学生の頃からザ・カーペンターズのファンで、まわりの友達が激しいロックを聴いている時代にバート・バカラックやザ・カーペンターズに耳を澄ます少年でした。当時これらの曲はイージーリスニングと大人からは少し揶揄を含んだ呼ばれ方をしていました。しかし、中学生というのは表面では友達の中で活発で明るい仮面をかぶりながら、内面は実に暗く荒んでいたりするものです。そんな繊細で傷つきやすい感受性に、優しく寄り添い、囁くように歌うカレンの声は本当に沁みました。高校生の時に行ったザ・カーペンターズのコンサートの記憶は今も鮮明です。

で、MRIで流れていた「Sing」「Yesterday once more」「愛のプレリュード」にはとても癒されました。カレンの声はありませんが、それは私の心の中で十分に再生されますから。しびれが無くなったのも、ザ・カーペンターズのお陰かも。カレンありがとう。

入院なう その7 [入院なう]

「勝負は下駄を履くまで分からない」といいますが、本当ですね。退院が一週間延期されました。昨夜、あのワールドカップ予選、対シンガポール戦を見て、10時に休みました。夜中、隣に入院患者が来ましたが、すぐに運び出されました。その騒ぎのあと、少し寝て3時過ぎに胸苦しさを感じて目覚めると、左の唇がしびれています。目を開けてみると焦点が合いません。左半身がマヒしているように感じたので、ナースコールをしました。

看護師さんが駆けつけてくれましたが、うまくしゃべることができず、いつものように手や足を上げることも出来ません。ストレッチャーでMRIの部屋に運ばれ、当直のお医者さんの診断を受けました。結局、MRIでは特に悪いところは見つからなかったそうです。 自分でもMRIの台に乗せられたらあたりから目の焦点が合ってきたように感じていました。 あとで聞いたところでは、MRIに現れないこともあるそうです。ちなみに症状が出ていたのは10分間だけでした。その間、血管が詰まっていたようです。恐ろしい経験でした。少しだけ死を意識しました。MRIに行く途中、エレベーターを待つあいだ、ストレッチャーの上で窓の外の夜明けの色を見ました。とてもきれいなブルーでした。忘れられない色です。

ということで、退院は一週間延期となりました。残念ではありますが、もしも家や職場でこんな状態になったら最悪です。色々な人に迷惑をかけてしまうのは心苦しいけれども、ここは我慢我慢です。

ということで、高平九の「入院なう」もう少し続きます。

入院なう その6 [入院なう]

入院7日目。
朝から頭痛です。ナースコールして、いつもの頭痛薬をもらいました。頸の後ろの深いところがゆっくりしたリズムで痛むのです。ひどいときは焼けるような痛みで、手の薬指や小指がしびれたり、少ししゃべりにくくなったりします。日に2、3度この頭痛がやってきます。 でも薬さえ飲めば30分ほどで頭痛はウソのように消えてしまいます。

毎回、検温の際に次のようなチェックをします。
①仰向けに寝た状態で両手を上げ、掌を頭の方に返して目をつぶる。それをキープ。 
②両手の指で同時にグーチョキパー、1から10まで指を折る。
③片方の人差し指を、まず自分の鼻先に当て、次に空中の任意の場所に動く看護師さんの人差し指の先に当てる。左右の指で3度ずつ。
④同じ姿勢で膝を曲げて両脚を水平になるように上げて目をつぶりキープします。
⑤片方の踵でもう片方の膝下をトントンと2度たたき、踵を脚に当てたまま脚に沿ってツーと足首の辺りまで下ろします。これを左右3回ずつ。
⑥名前、生年月日、今日の日付、今いる場所を毎回言わされます。

手足、口などのしびれがないか診ているのだと思います。出来て当たり前のことが、突然出来なくなるのは恐ろしいですね。ICUにいたとき、何人もの患者さんが日付や今いる場所を言えないのを聞きました。場所については毎回違う場所を言っている人も……。私がここに来ようと思ったきっかけも職場で30年以上やって来たことが、正常に出来なくなったからです。ここにいて患者さんたちを見ていると、普通にやっていることが、実はかけがえのない能力なのだと思い知らされます。

私の入院生活も明日までです。一応今日の午後MRIを撮るようですが、さっき回診に見えた医師と看護師の会話からすると、それは形式的なもので、退院は決まっているようです。医師は多少異議があるようですが、看護師が「退院です!」と断言していました。「逆じゃねえっ?!」とツッコミたくなりましたが、色んな事情があるのでしょう。私も仕事で多くの人に迷惑かけている立場ですから、早く退院することに文句はありません。もちろん再入院になるのは真っ平ごめんですが……。

完治したとは思えませんが、頭痛とは付き合っていくしかないのかなあ。

明日は「入院なう」の最終回。KIさん読んでいただいていますか?ありがとうございました。明日はハッピーエンドの予定です。乞うご期待。つづく

見渡せば花もお菓子もなかりけり脳神経外科の梅雨の夕暮れ        九


入院なう その5 [入院なう]

今日、同室の2人が退院しました。短いお付き合いでしたし、お互いに体調が悪かったりで、あまりお話も出来ませんでしたが、無事退院おめでとうございます。81歳のYさん五百坪の畑が待っているとか。あまり無理せず楽しんでください。!
28歳のSくん。ふりかけありがとう。ICUも隣だったね。看護師さんたちがSくんの足のミサンガ取るか取らないか揉めてたこと忘れないよ。結局、あたし責任とれないーってそのままになったけど、看護師さんたちの思いやりに、頭痛も一瞬忘れて温かい気持ちになった。毎日お見舞いについて来てくれる優しい彼女に感謝だね。元気で仕事もがんばってな。
そろそろ消灯時刻です。お休みなさい。

今日の昼飯


夕食

入院なう その4 [入院なう]

今日で入院5日目です。

3日目に無事ICUを出て、一般病棟の6人部屋にいます。頭痛もありますが、薬で治まっています。手足の痺れはなくなりました。
予定では、今週の火曜日のMRIの結果が良ければ、水曜日には退院できるそうです。それもこれも二日目にやったカテーテル検査のおかげです。

腕に局部麻酔をして、手首の血管からカテーテル(柔らかな管)を挿入し、造影剤を入れながら血管の状態を撮影しました。モニターにカテーテルの動きや造影剤が広がっては消えていく様子が映ります。まるで夜空に広がる打ち上げ花火のよう。そして造影剤が流し込まれたときには、頭や身体の中に映像とシンクロして熱い感じが広がり消えていきます。なんとも不思議な感覚です。

この検査の結果、左椎骨動脈のすぺてが塞がっているのではなく、かろうじて2ミリだけ通っていることが分かりました。今、血管を塞いでいる血の固まりも傷口が治ればなくなる確率が高いようです。これで退院の見込みが立ちました。

このカテーテル検査の映像をCD-ROMにダビングしてくれるそうです。千円程度なのでぜひ欲しいとお願いしてあります。画像が入手できたらアップしますね


             つづく

入院なう その3 [入院なう]

ICU(集中治療室)は、不謹慎な表現かもしれませんが、とても刺激的なところでした。私も含めて24時間目を離せない患者さんばかり。脳神経外科という特性から、自分が置かれた状況が理解できない人もいて、ずっとわがままを喚き続ける人もいました。病気だから仕方ないのですが、それに辛抱強く付き合い、内心苛立ったり、あなたの為なのになんで分かってくれないのと、悔しさのあまり泣きそうになりながら看護を続けるスタッフたち。しかも皆さん実に明るい。そりゃあ、笑っていなければ、やってられませんよね。24時間愛と笑いに満ちたICUでした。
            つづく

入院なう その2 [入院なう]

私の病気「左椎骨動脈解離」について調べて見ました。心臓から頸椎を通って脳底動脈に合流する左右二本の動脈が椎骨動脈なんだそうです。血管の壁は三層になっているのですが、その壁が裂けて血液が壁の中に流れ込むことを「解離」と呼ぶようです。多くの脳の病気のきっかけになる恐ろしい病気らしいです。40代の男性に多く千鳥のノブさんも同じ病気だったとか。首の後ろ側にしつこい痛みのある方はご用心。命にかかわる頭痛かもしれませんよ。原因はよくわからないそうですが、運動や事故での頸への衝撃が原因になることもあるとか。私の例もあるので、後頭部や頸部への強い頭痛を感じたら、なるべく専門医を受けた方がいいですね。
            つづく

入院なう その1 [入院なう]

突然ですが、とある脳神経外科に入院してます。頭痛があるので、途切れ途切れのアップご容赦。
それは5月31日(日)の早朝でした。
ひどい頭痛で目覚め、休日診療の病院に行こうか迷いました。ここで行けばよかったのです。結局行かずに我慢してしまいました。

6月2日(火)やはり早朝からの頭痛のため、さすがにこの日はかかりつけの病院で、診察を受けました。結果は持病の高血圧症が悪化したとのことでした。加齢によってクスリの効きが悪くなったというのです。念のためMRIの検査を受けました。頭痛薬さえもらえませんでした。

6月4日(木)あまりに体調が悪いので、再度同じ病院に行きました。MRIの結果は異常なし。頭痛薬を処方されました。

頭痛はしばらく治まっていました。しかし体調は最悪の日が続きました。

6月10日(水)職場で右手に力が入らなくなり、早退して前と違う脳神経外科専門の病院に行きました。MRIを撮るとすぐに車いすに乗せられ、診断結果を告げられました。病名は「左椎骨動脈解離」。簡単に言うと、脳に繋がる血管が裂けているのだそうです。脳梗塞も年齢の割に多く見られ、原因は持病の高血圧症、高脂血症、それから運動不足だそうです。ちなみに私は酒、たばこはやりません。

最初に受診した病院のMRIはとても立派でしたが、その結果を見て判断を下すのは人間なんですね。餅は餅やと言うとおり、専門医でなければ見逃してしまうこともあるのです。セカンドオピニオンそして専門医の大切さが身にしみてわかりました。

即、入院。そのままICU(集中治療室)に入りました。

つづく

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